「ロボット」【デジタルプロフェッショナル学科】

チェコの作家カレル・チャペックが書いた戯曲
「ロボット」(カエル・チャペック 阿部賢一訳 中公文庫)を
読み終わりました。

1920年出版なので100年以上前に出版されたものなので、
古典も古典なのですが、今でも古くならない要素があり、
読みごたえがありました。
テーマが壮大で、まだ十分に消化できていません。
ちなみに「ロボット」という言葉はこの作品から生まれました。

ロボットが人型であるかどうかは別として、
人間の代わりに労働を機械にやってもらうという発想は
ずっと昔からあるものです。
そして、その行きつく先がユートピアになるのか、
ディストピアになるのか、は
チャペックが別のところで書いていますが、
技術が決めることではなく、人間が決めることです。

「人類は、感情は石器時代から変わらぬまま、
 制度や慣習は中世時代から変わらぬまま、
 技術だけは神レベルのものを手にしている。
 それはとてつもなく危険なことで、
 今や危急存亡の時が近づいている。」

上記はアメリカの生物学者エドワード.O.ウィルソンの言葉ですが、
人間を労苦から解放する素晴らしい科学技術(AIを念頭にしています)が、
戦争や専制支配の道具として使われないことを
切に願っています。