パッケージ製品の活用 その2【デジタルプロフェッショナル学科】

前回のブログの続きです。

そもそもパッケージ製品の活用が、
ITの本質的な要素だと私は思っています。

このところ何度も繰り返していますが、ITは自動化、コスト削減を目指しています。
機械に仕事をしてもらい、その分、人間が楽をするためにプログラムがあります。
プログラミング自体にも同じことが言えて、
なるべく人間が楽をすることがプログラミングの根本的な思想になっています。
プログラミングには、「同じコードを複数個所書いてはいけない」という鉄則があります。
一度書いたコードは、なるべく「再利用して、使いまわす」というのが、
オブジェクト指向だけでなく、プログラミング全体の基本的な考えになっています。

パッケージ製品は「再利用して、使いまわす」という考えに沿ったものです。
パッケージ製品の正体は電子ファイルです。
電子ファイルを複製するのにコストはほとんどかかりません。
物理的な製品を作る製造業とは大きく異なります。
そして、一度作ってしまえば、その製品を多くの企業に導入して(使いまわして)、
ライセンス料でお金を稼ぐことができます。とても効率的です。
また、パッケージ製品として形が残れば、不具合を修正したり、
機能を追加したり、改良を積み重ねることができます。

一方、個々の企業に合わせてオーダーメイドで開発したシステムは、
システムを作り直すタイミング(システム更改)で
ほぼ一から作り直さないといけません。
莫大なお金と時間を使って開発したシステムを捨て、
また一から作り直すのはとても非効率的です。
プロジェクトを受託するシステム開発会社にとっては、
新たなプロジェクトでお金を稼ぐことができますが、
社会全体から見れば大きなマイナスです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の足かせにもなっています。

新しいデジタル技術で新しいサービスを開発することよりも、まず、
パッケージ製品を使って、無駄な開発プロジェクトを減らすことが、
DXの初めの一歩になるのではないでしょうか。

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