プログラム学習はなぜつまずきやすいか【デジタルプロフェッショナル学科】

この問いの答えは意外と簡単です。デバッグ(不具合を直すこと)が難しいから、です。

最初から不具合がないプログラムを作ることは、どんなベテランでもほとんど不可能です。

バグを一つ一つ直していく作業は欠かせません。

多くの人はそのデバッグ作業が嫌になり、プログラミングが嫌いになります。

「人手が足りない」、と昔から言われ続けて、それでもずっと解消されないのは、

すぐに辞めていく人が多い、というのが理由の一つです。

プライベートな時間でもプログラミングをしたい、という根っからのプログラミング好きの人も中にはいます。

そういう人が天才プログラマと言われる人になるのでしょうが、

大半の人はそうではないですし、ご多分にもれず、私もそうではありません。

ゲームを作るよりも、ゲームをする方がはるかに好きです。

ゲームをしていてもバグにめったに出会わないですから。


プログラムは繊細です。

スペースを半角ではなく全角にしただけで、

;を:にしただけで、

ByNameをbyNameをにしただけで、エラーになります。

しかも、クロスワードパズルの本のように、後ろのページに答えが書いてありません。

60分以上かかって「,」が「.」になっているのを見つけた時の気持ちと言ったら…。


プログラムを直す場所を探すのでさえ大変です。

エラーメッセージが出ない場合もあるし、エラーメッセージは具体的にどう直せばいいのかまで教えてくれません。

というのも、コンピュータは人間がどういうものを作りたいのか、正解がわからないからです。

将来、人と対話して要件を聞き取って自動でプログラムを作ってくれるAIがきっと出てくると思います。

ある意味、ノーコード、ローコードの発展は自然な流れなのだと思います。

↓不具合をバグbug(虫)と名付けた先人の感性に思いをはせて。